節分が近くなるこの時期に毎年聞こえる「事始め」と「事納め」という言葉。
「事始め」と「事納め」は、日本の文化や風習において用いられる言葉で、
特定の活動や行事を開始する日と、終了する日を指します。
またこの時期同じ様に聞く「事八日」というのは、この日が事を始めたり納めたるする大事な日です。
事八日には、地域によっては針供養をしたり、お事汁を食べたりする風習があります。
「事始め」と「事納め」の日付が異なる理由は、主に地域や風習、文化によるものです。
特定の地域や宗教、伝統において、新年の始まりや終わりが異なる場合があります。
これは、歴史的な背景や暦の違い、地域の気候や農作業の周期、宗教的な儀式や行事などが影響しています。
例えば、日本では一般的に年末年始に新しい年が始まりますが、中国では旧正月が新年の始まりであり、その日付は日本の元旦とは異なります。
また、仏教の影響を受けた文化では旧暦を用いており、そのため新年の始まりや終わりが変わることがあります。
さらに、風習や行事によっても事始めや事納めの日付が異なることがあります。
この記事では日本国内での「事始め」と「事納め」の意味といつからいつまでの事を指しているのか調べてみました。
では、最後まで見て下さいね♪
”事”により【始め】と【納め】の日が違う
「事」とは、もともと祭りや祭り事を指す言葉であり、コトノカミと呼ばれる神を祭るお祭りです。
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このお祭りが12月8日と2月8日の2回あり、「事八日」「事の日」などと呼ばれていました。
コトノカミが「年神様」か「田の神様」かによって、事始めと事納めの時期が逆転します。
この日付の違いは、この時に始める「事」が新年を迎える神様の「事」なのか?、あるいは田畑を耕し農作業に励む人々の「事」なのか?、という違いに由来します。
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神様の事始めは12月8日で事納めは2月8日
年神様を迎えるための正月行事の準備が始まるのが12月8日の「事始め」です。
この日から正月の神事が始まります。
そして、全ての行事を終えるのが2月8日の「事納め」です。
これによって、神様に関する一連の儀式が終わり、春を迎えて田畑の準備が始まり、人々の日常が始まります。
江戸時代からは、12月13日が大吉日である鬼宿日に定められ、この日が江戸城の「御煤納め」として知られるようになりました。
そのため、12月13日が「正月事始め」として定着し、煤払いや松迎えなどの正月の準備が始まる日とされています。
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人間の事始めは2月8日で事納めは12月8日
年神様を迎えるための正月行事が終わり、人々の日常生活が始まるのが2月8日です。
旧暦で言えば、3月中旬の気候に相当します。
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この日は春が訪れて暖かくなり、農作業が始まり、人々の一年の営みが始まることを意味します。
つまり、2月8日は「事始め」であり、年神様を迎える正月行事という「神事」の期間と、その後の人々の「日常」の期間とを分ける境目となります。
このように、一方の始まりの日がまた一方の終わりの日となることで、人々の暮らしは流れるように繋がっていくのでしょう。